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ユニットバスの排水口がつまったと困っているあなた! 放っておくと悲惨なことになりますよ!
この記事では、自分でできる排水口のつまりの解消法や、知っておきたいユニットバスの仕組み、つまりの予防法を徹底的に解説します!
目次
ユニットバスのつまりを解消するために、ユニットバスの排水溝の仕組みやつまる原因について知っておきましょう。
「ユニットバス」と聞くと、一般的には、トイレ・浴槽・洗面台が一体となった「3点ユニット」のビジネスホテルなどでよく見かけるタイプを想像する方が多いかもしれません。
一般的に「3点ユニット」と呼ばれる、トイレ・浴槽・洗面台が一体化したタイプのユニットバスは、一部のメーカーが提供している製品の一種であり、特にビジネスホテルやワンルームのアパートなど、コンパクトな空間において使用されることが多いです。
実際に、これもユニットバスの一種ですが、ユニットバスの本来の意味は、工場で天井や浴槽、床などを作り、現場で組み立てて使用する既製品の浴室を指します。
現在では家庭におけるお風呂の場合、手軽に設置できるユニットバスが使用されることが多く、
一般的な家庭で使用されているお風呂はユニットバスであることがほとんどです。
お風呂で使ったお湯がどんな風に流れて行くのかを知っておくと、排水溝がつまったときに対応しやすくなります。それぞれ見ていきましょう。
ゴミ受け(ヘアキャッチャー) | ある程度の髪の毛や大きなゴミを受ける |
---|---|
排水トラップ | 下水の臭いや害虫が上がってこないようにする |
排水管 | お風呂のお湯を流す排水口から下水に繋がる管 |
ユニットバスの排水溝は上記のような3つで出来ています。それぞれに重要な役目がありますので、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
「ゴミ受け」とは、バスルームの排水溝カバーや目皿を外してすぐのところに設置された網目状のカゴのことで、「ヘアキャッチャー」とも呼ばれています。
このカゴは、その名の通り、髪の毛やゴミなど、流し落としたものを受け止める役割を担っています。
しかし、ゴミ受けは非常に詰まりやすい場所であり、髪の毛がたまると水の流れが悪くなり、すぐにつまった状態になります。
ひとりの1回のシャワーでも髪の毛は意外とたくさん抜けるため、ゴミ受けの中には短時間でたくさんの髪の毛がたまってしまいます。また、家族でお風呂に入ったあとはビックリするほど髪の毛が溜まっているため、家族の多い家庭の排水溝はより詰まりやすくなってしまいます。
ゴミ受けにたまったゴミを放置しておくと、気付かないうちにつまってしまうことがあるため、
1人暮らしであっても毎日ゴミ受けのゴミを捨てることをおすすめします。
ゴミ受けに溜まったゴミをこまめに取り除くことで、バスルームの清潔さを保ち、排水溝の詰まりを防ぐことができます。
先ほどのゴミ受けを取ると、その下に水が溜まっているのが見えます。その水が溜まるようになっている構造を「排水トラップ」といい、お風呂から流した水をためることで、下水からの臭いや害虫が入ってこないよう防いでくれています。
排水トラップの中にある丸い筒状のものを「封水筒」と呼び、排水トラップにおいて大きな役割があります。
この封水筒に水のヌメリが付いて、流した髪やゴミが絡まってしまうことで排水溝のつまりをおこしてしまうのです。
封水筒は簡単に外すことができるので、ヘアキャッチャーをこまめに掃除しているのに排水溝が詰まる場合は、この封水筒に汚れがたまっている可能性があります。後述する方法で汚れを取り除きましょう。
ヘアキャッチャーと封水筒を外すと、水が流れていく横穴があることに気付くはずです。目視するのは難しいですが、手を入れてみると横穴に触れることができます。
この穴に続いているのは排水管で、その先には下水につながっています。
お風呂で流した水はすべてこの排水管を通って流れて行くため、ヘアキャッチャーや封水筒の掃除をしてもまだつまっている場合は、排水管のなかでつまっていることになります。
なにか棒のような物を手探りで排水管に入れればつまりが解消されるように思いがちですが、排水管の構造を知らない方が下手に掃除をすると、排水管を傷つけたり穴を開けてしまったりする可能性があります。
そうなると水漏れが発生することになるので、ユニットバスを壊して排水管の修理を行うといった工事が必要になることがありますので注意してください。
ユニットバスの排水溝がなぜつまるのか、その原因は3つあります。
一つ一つにも原因がありますが、水が流れないほどのつまりが発生する場合は、この3つの原因が絡み合っていることが多いです。
つまりを少しでも楽に解消するために、つまりの原因について詳しく見ていきましょう。
シャンプーやコンディショナーをしたときに抜ける髪の毛が排水溝のつまりの最大の原因といっても過言ではありません。
こまめにヘアキャッチャーの髪の毛を取り除いていればいいのですが、それでもヘアキャッチャーのすき間をすり抜けて髪の毛が排水溝に溜まることがあります。
一人暮らしの方の場合はそれほどでもありませんが、家族が多いとどうしてもヘアキャッチャーをすり抜けて流れてしまう髪の毛も多くなります。
ヘアキャッチャーを過信せず、排水口のこまめな掃除はつまり防止に欠かせないと言えるでしょう。
お風呂に入るときに外し忘れたヘアピンや、お風呂のなかで詰め替えたシャンプーやコンディショナーの詰替パウチの切れ端など、うっかり流してしまった固形のゴミがつまりの原因になることも多いです。
ほとんどの場合、ヘアキャッチャーがそれらの固形ゴミを流さずに受け止めてくれますが、大量のお湯を流した勢いでヘアキャッチャーがズレて固形ゴミを流してしまうこともあります。
もし、固形ゴミを流してしまったことに気付いたら、封水筒のなかに手を入れて取り除くようにしましょう。固形ゴミがきっかけとなってヌメリや髪の毛がつまってしまうリスクを避けることができます。
排水溝がつまる原因の3つ目は、石けんカスや私たちの体から出る皮脂です。
普通にお風呂に入っているだけですが、思いのほか石けんカスや皮脂は排水溝のなかに溜まっていきます。
排水溝の掃除を嫌いになる最大の理由は、この石けんカスや皮脂を原因としたヌメリを取ること。ヌメヌメして気持ちが悪いですし、触るのも嫌ですよね…。
しかし、この石けんカスや皮脂からできたヌメリを放置すると、毎日流れて行く髪の毛が絡まったり、うっかり固形物が流れてしまったりすると、あっという間に排水溝が詰まってしまうのです。
石けんカスや皮脂はヘアキャッチャーでは受け止められません。石けんカスや皮脂をためないようにするには、ヘアキャッチャーや封水筒をこまめに洗う必要があります。
ユニットバスの仕組みや、排水溝がつまる原因を見てきましたが、ヌメリが気持ち悪いからといって放置すると、どのようなことが起きるのでしょうか。
ユニットバスのヌメリは誰も触りたくないものですが、嫌だからといって放置すると、最悪の場合上記のようなことが起こりえます。ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
排水溝のつまりを放置していると、小バエが発生することがあります。小バエは体長1ミリほどの小さな虫で、下水管などの汚れた場所を好みます。そのため、排水溝が下水のように汚れていると、好みの生息地を求めて排水溝や換気扇のすき間などから侵入してきます。
小バエが一度室内に入り込むと、排水溝のなかのヌメリ汚れに卵を産み付け、大量発生する恐れがあります。
1匹程度なら指で潰したりお湯をかけて退治したりすることもできますが、卵がふ化すると目の前でブンブンと飛び回るほか、気がつけば壁や天井に数十匹がビッシリ張り付いていることも…。
さらに浴室から出た小バエがキッチンに侵入し、キッチンの生ゴミや食べ物が置いてあるところでまた卵を産んでふ化し、大量発生するといった悪循環に陥りやすくなります。
小バエは下水のヘドロや動物の糞尿に群がる性質があるため、雑菌を運んでしまう恐れがあります。小バエは人の食べ物に産卵することもあり、卵が付着した食べ物を食べることによって「ハエ症」という下痢や腹痛を伴う症状を引き起こす恐れもあります。
小バエを発生させないためにも、ユニットバスの排水溝は常に清潔な状態を維持する必要があるといえるでしょう。
排水溝がつまっていると浴槽のお湯を流したときにお湯が流れず、ユニットバスの出入口を超えて室内にお湯があふれ出るリスクがあります。
マンションやアパートは、室内にあふれ出したお湯が床のすき間を伝って階下に水漏れする恐れがあるため、場合によっては高額な修理費用が発生することも…。
お湯があふれていることを知らずに放置していた場合は、その被害額が多額になることもあります。
戸建ての場合は、ひどい場合でも床材の張り替えで済む場合もありますが、マンションやアマートなどの集合住宅にお住まいの方は、お湯があふれることのないよう、くれぐれも注意しましょう。
排水溝のつまりを放置すると、もれなくついてくるのが悪臭です。
悪臭の原因はヘアキャッチャーや封水筒に付着したヌメリです。
ヌメリは石けんカスや皮脂が原因なので、やはりこまめな掃除は必須といえます。
小バエはこうした腐敗した悪臭に釣られて部屋に入ってくるため、小バエの発生を抑えるためにも悪臭の元は絶ちきっておきましょう。
ユニットバスのつまりの原因を見てきましたが、ここからはそのつまりを解消するために、自宅でできることを3つご紹介していきます。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
ユニットバスの排水溝のつまりを解消するのに最も手軽で簡単な方法は、液体のパイプクリーナーを使ってつまっているものを溶かす方法です。
液体のパイプクリーナーは、大手ネット通販サイトやドラッグストア、スーパーマーケットでも購入できます。
液体のパイプクリーナーは、髪の毛のタンパク質や排水溝にへばりついたヌメリを分解・除去してくれるので、つまり解消の最初のステップとしておすすめの方法です。
まずは、窓やドアを開けて換気を良くした後、ユニットバスの排水溝に規定量を流し込んでしばらく放置します。その後、たっぷりの水で流せば完了です。
流し込む量や放置時間は、パイプクリーナーにパッケージに詳しく書かれていますので守るようにしましょう。
液体のパイプクリーナーは、次亜塩素酸ナトリウムと水酸化ナトリウムで出来ており、酸素系のものと併用すると人体に影響を及ぼす有毒のガスが出て非常に危険です。
液体のパイプクリーナーを使用するときは、必ず換気をして、酸素系のものと一緒に使わないようにしましょう。
さらに、目に入ったり皮膚に付着したりするのを防ぐためにも、使用前に必ずゴーグルや手袋などで保護するようにしてください。
ヘアキャッチャーを外してみると、封水筒があるのが見えるのでそれを分解して掃除をしてみましょう。
やや複雑な構造をしている排水トラップもありますが、よく観察をすれば素人でも簡単に分解することができます。
排水トラップの部品に絡みついた髪の毛やヌメリは手で取るか、使い古した歯ブラシなどで除去しましょう。しつこい汚れはお風呂用の洗剤とスポンジを使えば思ったより簡単にヌメリが取れるはずです。掃除をした後は、外した順番と逆の順番で組み立てていきましょう。
液体のパイプクリーナーを使っても、排水トラップを掃除してもつまりが解消されない場合は、排水溝の奥でつまっている可能性があります。
ラバーカップは、トイレやキッチンのつまりを解消するために使う方が多いですが、ユニットバスのつまり解消にも使える便利なものです。排水口の形状によってさまざまなものが販売されていますので、購入に不安がある場合は、近くのホームセンターで相談すると良いでしょう。
ラバーカップは、ゴムのカップ部分が水に浸かっていないとあまり効果がありません。そのため、排水溝にじゅうぶん水がある状態で使う必要があります。
使い方は簡単。ラバーカップのカップ部分をじゅうぶんに密着させて押し込み、勢いよく引く作業を何度か繰り返す作業を行います。水を流してみてスムーズに流れればつまりは解消されています。
ユニットバスの排水口のつまりの原因や解消法をお伝えしてきましたが、また同じような思いをしないためにも、ユニットバスの排水口をつまらせないための予防策を見ていきましょう。
最初から設置してあるユニットバスのヘアキャッチャーを見ると、かなり穴が大きいことに気付くのではないでしょうか。そのままでも髪の毛が流れて行くのは防げますが十分ではありません。
そのため、できるだけ目の細かいヘアキャッチャーに変更するか、本来のヘアキャッチャーの上に排水口シートやネット上のシートを貼って使うことをおすすめします。
特に排水口シートは、排水口に流れた髪の毛がヘアキャッチャーに絡みつくのを防ぎ、使い捨てのため、たまった髪の毛と一緒にゴミ箱へ捨てるだけなので手間がかかりません。
排水口にはお風呂の見た目をよくするためと、床を平らにするためにフタが付いていることが多いです。
そのフタを外していつでも排水口が見えるようにしておくと、排水口の汚れが一目で分かるため、いち早くつまりを予防することができます。
フタをしていると見た目は良いですが、汚れがたまっていることがわかりにくいうえ、フタにもカビが発生するなど、余計な掃除が増えてしまいます。見た目の良さはさておき、清潔に保つためにもフタは外しておきましょう。
水がスムーズに流れているときでも、少量の髪の毛や石けんカス、皮脂は排水口に溜まっています。
大きなつまりになる前に、ときどき液体のパイプクリーナーを使って掃除をしておきましょう。
予防に勝る対策はありません。ぜひ使う日を決めて、ときどき液体のパイプクリーナーを使うようにしてみてください。
今回は、ユニットバスの仕組みやつまりの原因、つまりの解消法についてご紹介してきました。ユニットバスの排水口がつまる原因は髪の毛や、石けんカス・皮脂が蓄積した事によるヌメリです。ヘアピンや詰替パウチの切れ端といった固形物がつまりの原因となることもあります。
ユニットバスの排水口は素人でも簡単に分解できますので、つまりを起こさないためにもこまめに掃除をしておきましょう。また、定期的に液体のパイプクリーナーを流すこともつまり解消につながります。ぜひ今回の方法で、ユニットバスのつまりを解消してみてください。
どうしても詰まりが解消しない、すぐに詰まりが発生してしまうというときは、一度専門業者にみてもらって根本の原因から詰まりを解消してみましょう。